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エリザベート(花總エリザベート、城田トート)2016/7/12感想

今年2回目のエリザベート。最後の補助席抽選に外れたのでこれで今年のエリザ観劇は終わり。

もっと見たいという気持ちはありながらも、舞台に圧倒され泣く場面じゃないのに涙が出てきてしまい、もうこれで十分満足、と思えるほどの舞台でした。(それでもチャンスがあれば再度見たいですが)

いつも家にいる時は何か音楽をつけている事が多いのですが、記憶が薄れるのが嫌でこの日はもう何も耳に入れたくなかったくらい。

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2016年7月12日ソワレ
エリザベート 花總まり
トート    城田優
フランツ   佐藤隆紀
ルドルフ   京本大我
ゾフィー   涼風真世
ルキーニ   山崎育三郎
少年ルドルフ 加藤憲史郎

圧倒的エリザベート花總まりさん(pд`q。)

難しいエリザベートの曲を余裕をもって美しく歌われ、歌に余裕があるからか、演技も自然で心がこもり、魂を奪られるような思いでした。

私は花總まりさんを初めて舞台上で見たのはモーツァルトのナンネール役。

普通に上手だったけれど、目立つ役ではなかったのでそこまで印象に残らなかったというのが正直な所。

でも半端ないオーラを出しながら(ツイッターで誰かが「発光している」と言っていたけど、本当そんな感じ)、堂々とエリザベートを演じる花總さんは、もうこの役を演じる為に生まれてきてくれたのではないかと。

特に「私が踊る時」。勝ち誇った顔でゆっくり階段を下りながらトートに向かって歌うシーンでは、女王オーラ出まくりで、もしこの人が統治する国に住んでいたら無条件で喜んでお仕えしてしまうと思ってしまいました。

昔、youtubeでドイツ語版の「私が踊る時」を聴いていた事があったのですが(独題:Wenn ich tanzen will)、そこに寄せられる外国人のコメントで「強いシシィが素敵」「このシシィ、強い女性で格好いい」というものを時々見かけました。

当時自分が知っている日本版、ドイツ版舞台での「私が踊る時」の印象は、シシィがトートに対抗しつつ強がっているだけ、というイメージで本当にシシィが強いと思わなったので、日本よりも「自立」に重きを置いているヨーロッパでは、やっぱり強いシシィは人気なんだな、ふ~ん、と当時は軽く流していました。

でも、今回の花總さんの「私が踊る時」は強がっているシシィではなく、本当に強くてトートが太刀打ちできないほど。

昔の寄せられたコメントを書いた人たちの気持ちがわかる演技でした。

花總さん、どの場面も集中して心をこめて演じられているのがわかり、ルドルフ葬儀の場面では本当に泣いているようにも見えました。

エリザベート後半の2幕はかなり駆け足で進んでいきます。(「私が踊る時」で勝ち誇った後は、精神病院のシーンで自由がないと嘆くなど)

1つ1つの場面で心を入れ込み過ぎると、次の切り替えが難しいように感じるのですが、それも完璧に演じられていました。

役としての集中、切り替え、そして圧倒的な歌唱力。

こんな素晴らしいエリザベートを見せてくれて心から感謝(pд`q。)

演技のおかげで新しい発見も

花總まりさんだけでなく、城田トート、山崎ルキーニ、涼風ゾフィー、佐藤フランツ、京本ルドルフ、みんな歌も演技も良かった。

10年以上に渡って何度も見てきたエリザベートなのに、今回は気づかされる事がいくつかありました。

例えば、トートがルドルフに興味を持つシーン。

城田トートが人間っぽくない動きをしているからだと思うのですが、首をクイッと回してエリザベートからルドルフに興味が移った、というのがわかるシーンがありました。(王宮でちびルドルフが過ごしているシーン)。

トートは「死」だから死ぬ人の所に現れる、というのは理解していたのですが、

「あ、トートがルドルフに興味もっちゃった!エリザベートじゃなくてルドルフにも近づこうとしている」というのが、城田トートの首の動きでものすごく感じられてたというか。

そしてそれがとても怖く思えました。

 
あと、バートイシュルのお見合いで、フランツヨーゼフが姉のヘレネじゃなくシシィを選んでしまう所、

なぜかこの日は山崎ルキーニのいたずらで取り違えが起きちゃったようにも見えました。

山崎ルキーニ、初日と演技が違ったのか? 今日は大勢の出演者がいるシーンでは、ルキーニを中心に物事が進んでいるようにもみえました。

存在感があるのだけれど、だれかのソロやデュエットでは存在感をゼロにする、そんなルキーニでした。

こっちが息絶えそうになる闇が広がる

城田トート、歌も素晴らしいし舞台映えする見た目な上、演技も細かで、この人もトートを演じてくれてありがとう、と本当に心から思います...

そして初めてみた京本大我さんのルドルフ。

繊細ではかなげで、シシィに拒絶された姿は捨てられて打ちひしがれた子犬のようで、登場シーンは少ないのに印象に残るルドルフでした。歌も上手。

城田トートと京本ルドルフの闇広は、追い詰めるトート、追いつめられるルドルフ両者の美しい姿、歌声が素晴らしく、もう見ているこっちの息が止まりそうに。

元々好きな曲で、いつまでもこの時間が続いて欲しい、と思いつつ舞台を見ながら頭にふと浮かんできたのが、なぜかエリザベートのDVD化の事。

今年は帝劇に何度か撮影が入っているので、もしかしたらエリザベートのDVDが出るかも?と私含め、期待している人は多いと思うのですが、それに対して反対意見を述べている人もいました。

「舞台はその瞬間が大切なんだから」と。

それでも「DVD欲しいよ~!」と思っていたのですが、今回の城田トートと京本ルドルフの闇広を見ている時、一瞬、映像化に反対する人の意見も理解出来た気がしました。なんていうか、美しい時は永遠ではないというか。

まぁ、それでもDVD欲しいですけれどねw(東宝さん、何卒よろしくお願いします)

 

まさか2回しか見れないとは思わなかったエリザベートですが、前回初日も今回も最高の舞台を見る事が出来ました。

自分の見た舞台の素晴らしさを思いだしながら、東宝さんが映像化してくれる事を祈っていきます。

そういえば、今回のちびルドルフは加藤憲史郎くん。小さくてかわいいルドルフでした。お兄ちゃんに似ていますね(笑)

歌も上手でした!

2016年版のエリザのプロモーション映像(舞台映像)

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