ダンスオブヴァンパイアのあらすじ(ネタバレあり)*2015年11月13日の感想も少し

2015-11-13 12.43.07

昨日見た、今回2回目のダンスオブヴァンパイア。(2015年11月13日マチネ)

学生の団体さんが入っていた公演だったのですが、幕間の休憩の際に「話についていけない」という学生さんの声が聞こえました。

ダンスオブヴァンパイアに限らず、ミュージカルって前知識がないと1回見ただけでは分からない事が多いですよね。

  • 1回ダンスオブヴァンパイアを見たけれど、ストーリーが良く分からなかった
  • 知識をざっくりと入れてから公演を見たい

といった方向けに、今回はあらすじを書いてみました。

ネタバレを含むので、前もって内容を知りたくない方はスルーしてくださいね。

ダンスオブヴァンパイアのあらすじ

吸血鬼の研究者である教授と助手が、姿を消した娘を救うために吸血鬼退治に向かう、コメディ・ダンスミュージカル。ドタバタ劇でありながら深淵なテーマを含み哲学的な部分もあるミュージカルです。

1幕

吸血鬼の存在を隠す村の人々

ヴァンパイアの故郷として知られる極寒のトランシルバニアにやってきた、吸血鬼を研究しているプロフェッサーことアブロンシウス教授と助手のアルフレート。

雪の中で気絶してカチカチに凍ったプロフェッサーを抱えてアルフレートがやってきた宿屋では、主人のシャガールをはじめ全員がニンニクのネックレスを首からぶら下げている。

ニンニクをぶら下げているのは、吸血鬼の城が近くにあるからではないか?と教授が聞くと「城どころか風車もここにはない」と、とぼけるシャガールと村人たち。

怪しみつつもシャガールの所で宿泊する二人。

演奏されている曲
オーヴァーチュア(Ouverture)
プロローグ(Prolog)
ニンニク(Knoblauch) 

サラとアルフレートの出会い

プロフェッサーとアルフレートが案内された部屋の隣はお風呂。シャガールがお風呂を2人に案内しようとドアを開けると、そこには入浴中の娘のサラがいた。サラの裸を見て驚くアルフレート。

娘に悪い虫がつく事を心配した父親のシャガールは、サラがお風呂に入れないように、お風呂とサラの部屋の間のドアを打ち付けてしまう。好奇心旺盛なサラだが父親は出来るだけサラを自分の手元に置いておきたい。

初対面で惹かれ合ったサラとアルフレート。お互いを思いながら夜を過ごす。

シャガールは妻のレベッカと寝ていたベッドを抜け出し、使用人のマグダの部屋へ忍び込む。しかし途中転んでしまい、音を聞きつけたプロフェッサーが、何が起こったのかと調べ始める。

シャガールの妻レベッカは夫がいなくなった事に気づき、懲らしめる為こん棒で頭を殴るが、暗闇だったのでシャガールではなく誤ってプロフェッサーを殴ってしまう。

演奏されている曲
きれいな娘を持ったら(Eine schöne Tochter ist ein Segen)
初めてだから(Ein Mädchen, das so lächeln kann )

闇が訪れクロロック伯爵が姿を現す

月の色が赤に染まり、ヴァンパイアのクロロック伯爵が現れ、雰囲気が一変。

永遠の命を さあ 与えよう
私の影に包まれて
生きるために死ぬのだ

とサラに呼びかける伯爵

クロロック伯爵の呼びかけに気づくサラ

演奏されている曲
神は死んだ(Sei bereit【gott ist tot】)

せむし男クコールの存在が気になるプロフェッサー

気持ちの良い朝、元気に仕事をする宿屋の主人シャガールと妻のレベッカ、使用人のマグダ。

そこへクロロック伯爵に仕えるせむし男のクコールがろうそくをもらいに訪れる。

「ろうそくは我が家の分も十分ではない」と一度は断ろうとするシャガールだが、クコールの迫力に押されて2束ほどろうそくを渡す。

起きてきたプロフェッサーが、蝋燭を抱えて帰っていくクコールを見て「あの紳士はどなたか?」とシャガールに聞くが、答えは得られない。

クコールの存在を隠すシャガールたちに、なぜ事実を隠すのか?人類のため、文明のため、あらゆる事実を分析する!と宣言するプロフェッサー。

演奏されている曲
すべて順調~人類のために(Alles ist hell)

伯爵に誘惑され、自由な外の世界にあこがれるサラ

宿のお風呂に入ろうとしたアルフレートの元へサラがこっそりとやってくる。「気持ちいい事をしたいの」とアルフレートに期待だけさせて、自分一人でお風呂に入るサラ。

入浴中のサラの元にこうもり姿のクロロック伯爵が突如現れ、お城で開かれる舞踏会へ招待する。「この村でくすぶって、その身体はすぐに歳を取る」「お前の自由を奪うために人はいつでも欺くが私は違う」「今こそ飛び立て」とサラを誘惑する。

伯爵の気配を感じアルフレートがプロフェッサーを起こすが、風呂に飛び込んだ時は伯爵はすでに去った後だった。その後、シャガール、レベッカがやってきて、伯爵が娘のサラに近づいてきている事に危機感をもったシャガールはサラを閉じ込めようとする。

夜中、伯爵に仕えているせむし男のクコールが包みをかかえてやってきて、窓から覗いていたサラに合図をして去っていく。

庭でサラへの思いをつのらせているアルフレートは包みを取りに来たサラと会う。「もっと外の世界が見たい、夜の森を歩きたい」というサラに「危ない、暗すぎる」と返すアルフレート。

一人で森に行こうとするサラを止めようとするが、「スポンジをとってきて」と言われ、アルフレートは部屋へ戻る。

サラがクコールからもらった包みを開けると、そこには赤いブーツが。

「伯爵様と踊れるのね!」と喜びブーツを履くサラ。

赤いブーツを履いたサラが踊りだし、サラの幻想シーンへ。「サラの化身」に入れ替わって、他のヴァンパイアたちと踊りだす。(化身役のダンサーが別にいます。)

ダンスが終わり本物のサラが現れた所で、スポンジをとってきたアルフレートがやってくるが

「スポンジはもういらないの」とサラは言い残し、お城へと走り去っていく。

演奏されている曲
あんたは素敵(Du bist wirklich sehr nett)
お前を招待しよう(Ich lad’ dich ein )
外は自由(Draußen ist Freiheit)

娘を助けにいったシャガールがヴァンパイアに

伯爵に娘をさらわれ、娘を取り返しにいった父親のシャガールだが、逆にヴァンパイアに噛まれてしまう。死体となって戻ってきたシャガールの心臓に杭を打ち込もうとするプロフェッサーだが、シャガールの妻、レベッカに猛反発を受け退散。レベッカは夫と最後の別れをしたのち部屋を出ていく。

次に現れたのは、シャガールがちょっかいを出していた使用人の色っぽいマグダ。「生きている時はうんざりしたけれど、死んじゃうなんて。私はここよ、触っていいよ。」とシャガールの死を悲しむマグダ。

ところが死体となっていたシャガールが突然起き上がり、マグダに噛みつく。

マグダが死んでしまい、その原因は自分だと気づき驚くシャガール。足音を聞き、マグダを自分が寝かされていたテーブルに寝かせ、布をかける。

先ほど退散したプロフェッサーとアルフレートが再び現れる。

テーブルに寝かされている死体の心臓にむかって杭を打とうとするが、違和感を感じ布をどけると、シャガールではなくマグダが横たわっている。

二人は隠れていたシャガールを捕まえ、杭を打とうとするがヘタレのアルフレートには杭を打つ事が出来ず、退治する代わりにシャガールに伯爵の城へと案内させる。

演奏されている曲
ヴシャ ブシャ(Wuscha Buscha)
死んじゃうなんて(Tot zu sein )

クロロック伯爵とプロフェッサーの挨拶

クロロック伯爵の城へ訪れたプロフェッサーとアルフレート。出迎えた城の主であるクロロック伯爵と息子のヘルベルトに挨拶をする二人。

「こんな真夜中に突然すみません」というプロフェッサーに
「夜型なもので。昼間は何もできません。」と答える伯爵。

伯爵は自分の息子ヘルベルトに、プロフェッサーを城の中に案内するよう伝える。

プロフェッサーについていこうとするアルフレートに伯爵は、「老いぼれに頼るな」「奴は君の憧れ、ときめきなど理解できない」「私なら導いてやろう」とそそのかす。

演奏されている曲
ACT-1 フィナーレ(Finale 1 )

1幕終了

ここで休憩に入りますが、ダンスオブヴァンパイアでは、伯爵に使えているクコールが舞台に落ちた雪(紙吹雪)をうちわで掃除する「クコール劇場」を見る事ができます。

2幕

あたしの心に火をつけて

お城の先祖たちが歌う中、現れるサラ。

大きな螺旋階段の上には伯爵が立ち、明日の舞踏会はお前と踊ろうとサラに呼びかける。期待と不安に胸を震わせるサラ。

サラは伯爵に噛まれても構わないようなしぐさをとり、伯爵も一瞬サラに噛みつこうとするが、「理性を保て」と自分に言い聞かせ、サラを噛まずに立ち去る。

演奏されている曲
愛のデュエット(Liebesduett )

アルフレートの悪夢

お城で眠るプロフェッサーとアルフレート。アルフレートの夢の中ではヴァンパイアが次々と現れ、激しく踊る。

夢の中でサラの化身を巡ってアルフレートの化身とクロロック伯爵の化身が闘う。この時、実際のアルフレートはベッドの上で苦しそうにうなされている。

夜明けと伴にヴァンパイアたちは消え、アルフレートは悪夢から目を覚ます。

起きてきたプロフェッサーは「今日は霊廟探索にはもってこいの日だ」と、伯爵と息子のヘルベルトが眠る霊廟を探しにアルフレートと向かう。

棺桶が安置されている霊廟を見つけた二人。ここでプロフェッサーが棺桶のある場所へ降りられないというハプニングが発生。アルフレートに一人で、伯爵とヘルベルトの心臓に杭を打つように指示する。

しかし、杭を勇気が持てず「できませ~ん」とギブアップするアルフレート。結局二人は何もできずに戻っていく。

演奏されている曲
夜を感じろ(Carpe noctem)
今日は完璧(Ein guter Tag)
霊廟(Die Gruft )

アルフレートの悪夢はまだ続く

霊廟を後にしたプロフェッサーとアルフレートが次にやってきたのは、城にある巨大な図書室。本が無くては生きていけないプロフェッサーは大喜びで興奮してしまう。

そこへサラの歌声が聞こえてくる。アルフレートは歌声を追って浴室にたどり着く。

「君を助けにきた」とサラに伝えるアルフレートだが、「ああ、あんた」「わきまえて 私はもうレディ」とサラはつれない。伯爵と舞踏会で踊る事で頭がいっぱいになり、アルフレートと一緒に出ていこうとしない。

サラへの思いを抱えながらもアルフレートは一人すごすごと図書室へ戻り、プロフェッサーに「どうすればいいのでしょう」と聞く。プロフェッサーは「本が全てを教えてくれる」と答える。

本棚を見てみると、そこには「恋愛入門。彼女を振り向かせる100の方法」が。この本を見て勇気が出るアルフレート。

そこへ再び歌声が聞こえてくる。サラの声?と幾分怪訝に思いながら再び浴室へ向かうと、そこには伯爵の息子ヘルベルトが。

慌てて立ち去ろうとするアルフレートに「待って。ぼくは君とお友達になりたい」と誘惑するヘルベルト。

アルフレートが持っている恋愛入門の本を見て「もしかして君も僕と同じ気持ち..?」と都合よく勘違いしている。

ヘルベルトに追い回されている時に、浴槽の鏡にヘルベルトの姿が映らない事に気づくアルフレート。必死で逃げるがヘルベルトに噛まれそうになる。そこへプロフェッサーが現れ、指で十字架を作ってヘルベルトを退散させる。

プロフェッサーとアルフレートは城の最上階へ向かう。「ここは安全な場所でしょうか。」と脅えるアルフレートにプロフェッサーが「安全だ」と答えた瞬間、クロロック伯爵が現れ「諦めたほうがいい。ここから出られたものはいない。」と脅す。

演奏されている曲
本だ!(Bücher )
サラへ(Für Sarah)
恋をしているのなら(Wenn Liebe in dir Ist)
ワルツ(Walzer Nachspiel )

永遠に生きるがゆえの苦しみ

墓場から死人(ゾンビ)が蘇り、永遠はむなしい繰り返しだ、退屈だと訴え去っていく。

墓場に伯爵が一人現れ、過去に愛した女性への甘美な想いと、愛するものを奪わずにはいられない自分の欲望と自己嫌悪感、そして永遠に満たされない苦悩を語る。

(ここでは伯爵の心の中の苦しみを、伯爵の化身であるヴァンパイアダンサーがダンスで表現しています。)

伯爵の独白を聞いていたアルフレートは「伯爵にも感情があったんですね。」と言うが、プロフェッサーは「感情?くだらん」と吐き捨てる。

演奏されている曲
永遠(Ewigkeit )
抑えがたい欲望(Die unstillbare Gier)

サラに永遠の命を与える伯爵

お城では舞踏会が開かれ、伯爵がヴァンパイアたちに「さあ諸君、良い知らせだ とびきりの収穫を得たぞ」と伝える。

伯爵の息子、ヘルベルトに案内され登場するサラ。

「今こそ永遠が始まる」と、ついに伯爵はサラに噛みつく。

しかしサラは倒れる事なく、伯爵や他のヴァンパイアたちと踊る。

舞踏会に忍び込んだプロフェッサーとアルフレートはサラに「逃げよう」「輸血をして数日休めば、元の身体に戻れる」と呼びかける。

移動しているうちに3人は大きな鏡に映ってしまい、他のヴァンパイアたちに気づかれてしまう。

慌てている3人の前に現れたクロロック伯爵。「諸君、ディナーの時間だ」とヴァンパイアたちと襲い掛かるが、プロフェッサーが2台の燭台を十字架の形にして反撃。

伯爵がクコールに十字架を外すように言うが、なぜかクコールは従わずにプロフェッサーとアルフレートの後を追って逃げる。

しかしクコールは途中で狼に襲われ命を落とす。

演奏されている曲
舞踏の間(Tanzsaal)
荒野2(Wildnis 2 )

ヴァンパイが勝利し、踊り狂う

ヴァンパイアから逃げてきた3人。プロフェッサーは今回の研究についてメモを書き留める。

アルフレートはサラに「僕が守る」と告白。しかし、サラにはいつの間にか牙が生え、アルフレートにがぶり。

アルフレートは驚きつつも、自分の血をなめて「悪くないね」と今までのピュアな雰囲気から、ダークな雰囲気に。

ヴァンパイアに噛まれていない教授は一人「我々は今 勝利した 人類は救われた」と勝利宣言をして退場。

しかし舞台にはヴァンパイア達が現れ、ヴァンパイアの勝利を歌いフィナーレ。

演奏されている曲
外は自由・リプライズ(Draußen ist Freiheit – Reprise )
フィナーレ(Finale 2 )

『ダンス オブ ヴァンパイア』プロモーション舞台映像(2015年版)

2015年11月13日のダンスオブヴァンパイアの感想をちょこっと

今回2回目のTdV。
1回目の11/4と同じく、サラは舞羽美海さん、アルフレートは良知真次さんのペアでした。ヴァンパイアダンサー(クロロック伯爵の化身)は、新上裕也さん。

前回の11/4は初日2日目という事で非常に盛り上がり、カーテンコールでは自分のいた1階席の周りは総立ちでした。今回は公演が始まってから日にちもたっているし、さすがにそこまで盛り上がらないかな….?と思ったのですが、すごい盛り上がりで(笑)

今回は2階席だったのですが、やはりカーテンコールでは総立ちでした。

クコール役の 駒田一さんが「さぁ~皆さん準備はOKでしょうか?」という掛け声の後、ヘルベルト役の上口耕平さんがヴァンパイアの振り付けを教えてくれ、舞台上の俳優さん、客席に降りてきたヴァンパイアたちと一緒に、お客さんも一体となってヴァンパイアダンス!

ダンスオブヴァンパイアの初回(2006年)のパンフレットに掲載されている翻訳・訳詞をされた竜真知子氏のコメントに

願わくば、ハンブルグのような観客の方々との同化もどうか実現しますように

と書かれているのですが、まさに観客と一体となる舞台に進化してきたような気がします。

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