モーツァルト!(山崎育三郎ヴォルフX平野 綾コンス)2018年6月13日ソワレ感想

2018年、2回めにしてMy楽になるモーツァルト!

育三郎さんモーツァルトが、私の記憶&DVDよりも何万倍にも良くて圧倒されました。途中から何度も泣けました。

キャストさん感想

前回とは違うキャストさんを中心に書いています。

ヴォルフガング・モーツァルト:山崎育三郎

山崎育三郎さんは、元々とても歌が安定して上手な方。艶と深みのある声で、ミュージカル俳優さんの中でも、かなり美声だと私は思っています。

その「美声」が逆に、役者として演じる際に、邪魔をする部分があるんじゃないか、と思っていたことがありました。

感情を激しく吐露する場面などで、あまりに声が良いと現実味が感じられないというか。

・・・なんて素人目線で思っていたんですけれど、、、

今回観た公演は、育三郎さんの艶声が全てに調和し、まさに「僕こそミュージック!」を体現したヴォルフガングでした。

「僕こそ音楽(ミュージック)」
♪メジャーとマイナー コードにメロディ―も
僕は語ろう 感じる全てを音に乗せ
リズムにポーズ 響くハーモニー
フォルテにピアノ 紡ぐファンタジー
僕こそ ミュージック♪

個人的には、この曲で「伸びやかさ」を感じるのがとても好き。

この「僕こそミュージック」の通り、育三郎さんヴォルフが「音楽」そのものになり、声が、空をどこまでも突き抜けていく解放感を感じました。

そして「僕こそ音楽」では、伸びやかだったのが、「残酷な人生」「影を逃れて」では、ぐっと「陰」を帯びた深みに代わる。

ここで上手に歌おうとすると、美声な分、作り物っぽくなってしまうと思うのですが、感情を入れ込んでいるから、非常にドラマティックになり、育三郎さんの美声の強みを生かしたヴォルフガングだと感じました。

そういえば、「残酷な人生」のあと、近くに座ってた女性が「すごい..」と呟いていました(*ˊᵕˋ*)

幕間、終演後も育三郎さんヴォルフを讃える声があちこちから聞こえ、心の中で「わかる..わかる」と頷いてしまう。。。

美声である事が育三郎さんにとってメリットばかりではない、なんて思ってきたけど、この美声を維持するのだって、素人では想像できないほどの努力があるはず。

そしてご自身の強みをこの作品でここまで活かされたことに、ただただ、リスペクトです。

モーツァルト!では、出演者全員の本気のバックコーラスを従え、ヴォルフガングが歌わなければいけないシーンが何度かあり、ここも歌声が埋もれることなく気持ちよく聴こえ、シャウトしても崩れず、本当に素敵な育三郎さんのヴォルフガングでした。

コンスタンツェ:平野 綾

わたしは、激情型のコンスタンツェは、苦手感があるのですか、平野さんのコンスはこのタイプに当てはまるとおもいます。

でも、とても良かった。

平野さんのコンスタンツェを観ていて、私は激情するコンスが苦手なのではなく、怒りの表現のときに発する言葉の音ががなりたてたりするのが、苦手なのかもと思いました。

平野さんコンスは、不満や怒りがばーんと破裂した時の表現がとても丁寧。

歌もさすがに上手で、行き場のない怒りや悲しみを、最大限に表現しながらも自然にみえるコンスタンツェでした。

あと、今回、ドラマティックに歌う育三郎さんとのペアだったこともあって、平野さんの感情豊かなコンスタンツェとの相性も良かったとおもいます。

とても見応えのあるペアでした。

ヴァルトシュテッテン男爵夫人:香寿たつき

ずっと楽しみにしていた、香寿たつきさんのヴァルトシュテッテン男爵夫人。

私が初めてモーツァルト!を観たのは、確か2005年で今から13年前。

その時、ミュージカルを見始めたばかりくらいで、モーツァルト!で、「星から降る金」を聴いて、歌詞とメロディーの美しさと、歌っている夫人にただただ、圧倒されました。

その時の夫人が、香寿たつきさん。

宝塚出身の方と聞いて、すごくびっくりした記憶があります。

涼風真世さんのような大スターは、宝塚ファンじゃなくても当時から知っていましたが、他にもこんなに上手な方もいるんだって。(涼風さんの男爵夫人も大大大好きです。)

香寿たつきさん、今回も相変わらず艶のある美しい歌声で、合唱シーンでもひときわ目立ちます。

心待ちにしていた「星から降る金」では、まるでご本人が夜空にきらめく星空のように美しく壮大。

「星から降る金」を歌い終わった後は、ため息がでちゃうほど幸せでした。

コロレド大司教:山口祐一郎

赤マントと黒マント♪

マント姿が格好良すぎな山口さんコロレド猊下。

前回の古川ヴォルフガングの時は、見守っているような、手のひらで転がしているような猊下の印象だったのが、育三郎ヴォルフとは好敵手!であるかのようにバチバチ。

2人とも声の圧が凄くて、大司教の館で歌う「何処だ、モーツァルト!」では、容赦しない歌声合戦のように迫力がありました。

「神よ、何故許される」で、途中から1人で舞台のど真ん中で歌うシーンは、あまりに存在感があり、帝劇の帝王感がひしひし。

この帝王感があるから、追加の新曲となった「破滅への道」を歌う前に、プラダ公園をぷらぷらして偶然ヴォルフガングに出会うというのが、違和感あるのですがw

コロレドは登場回数が少ないとはいえ、とてつもない存在感を放つ山口祐一郎さんなのでした。

ナンネール:和音美桜

前回同様、歌声の美しさがとても心に残り、もっと大役でも見てみたくなりました。そういえば、和音さんナンネールは、夫の前でレオポルトからの手紙を読む時、夫の嫌味に対して、そっけない振る舞いをするんですよね。

歴代のナンネールは、困った顔や悲しそうな顔をするのが印象的だったので、この部分の和音さんナンネールがちょっと笑えます。

エマヌエル・シカネーダー:遠山裕介

やっぱり歌も踊りもとても上手な方!前回観た時よりも、周りを巻き込んでいく、中心人物的な印象がありました。

レオポルト:市村正親

息子を想う気持が強いんだけれど、わかりあえなくてとても悲しいパパ。

モーツァルトの才能を活かそうと頑張っていたけれど、結局、レオポルトはモーツァルトの本当の才能には気づけなかったわけで、ここら辺はモーツァルトが嫌うコロレド猊下の方が断然理解しているんですよね。

「神よ、何故許される」で、コロレド猊下に『モーツァルトを連れてこい』と命じられて、孫であるナンネールの長男を紹介しようとするレオポルト。自分は天才を作れるからと。

お前は何もわかっていない、とコロレドにあきれられてしまうのがとても悲しい。

レオポルトーヴォルフガングのやりとりは、よくある親子の行き違いにも見えるけれど、やっぱりモーツァルトが天才すぎた悲劇でもあったんだろうなと思えます。

新演出となって、ゴージャス感が増したモーツァルト!舞台がとても綺麗です。

同じ新演出でもウィーン版を見た人は、対比、光と影の二面性が顕著で、日本版とはだいぶ違うようです。

私が実際に観ていないので、これ以上は控えますが、ウィーン版はかなり深みがありそう。

日本版は、小池修一郎先生の好みが反映されてるのかもしれませんね。

ウィーン版もみてみたいし、今の日本版も私はすきです。

そういえば今回のアマデは加藤憲史郎くん。冷静で可愛いアマデでした。
 
 
歌のパワーに圧倒され、心が満たされて幸せな気持ちで帰宅。。。

特にモーツァルト!の中でも1,2を争う大好きな「僕こそ音楽」。この曲を、育三郎さんヴォルフで劇場で聴けた幸せをかみしめています。

今日が今年2回めのモーツァルト!で、MY千秋楽なんだけれど(チケットとれないから)、今日が最後で良いと思える、本当に素敵な公演でした。

モーツァルト!(古川雄大ヴォルフX生田絵梨花コンス)2018年6月1日マチネ感想

2018年6月13日ソワレキャスト

ヴォルフガング・モーツァルト:古川雄大
コンスタンツェ:平野 綾
ナンネール:和音美桜
ヴァルトシュテッテン男爵夫人:香寿たつき
コロレド大司教:山口祐一郎
レオポルト:市村正親
エマヌエル・シカネーダー:遠山裕介
セシリア・ウェーバー:阿知波悟美
アルコ伯爵:武岡淳一
アントン・メスマー:戸井勝海
アマデ:加藤憲史郎