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劇団四季「ノートルダムの鐘」(田中カジモド、芝フロロー)横浜2018年4月27日マチネ感想

2連日でノートルダムの鐘に行ってきました。

横浜公演は3回目。ノートルダム通算5回目。

今日のノートルダムのチケットをとったのは3日くらい前でした。

劇団四季の空席状況をずっと見ていて、空くと「申し込みたい」と思いつつ、仕事のことを考えるとそうはいってられず・・・と繰り返していたのに、かなりの良席が空いてしまったのを見て、たまらずぽちりました。

月曜のキャスト発表時は、この日のカジモドはまだ未定。

新カジモドさんが来るかもしれない?

どきどきしつつも、芝フロロー、阿部クロパン、そして岡村エスメラルダと観たい人たちばかり。

結局、カジモドが決まったのは前日のたつカジでの公演中で、27日は、田中彰孝さんカジモドでした。

秋劇場以来、2回目のたなカジです。

目次

ノートルダムの鐘2018年4月27日マチネキャスト

カジモド:田中彰孝

達郎さんのカジモドよりも、青年っぽいカジモドと思いました。

身体だけでなく、精神的にもカジモドなりに少し成長していて、でも年相応の中身にはなっていなくって、「世間知らずな大人」という印象。

この日の芝フロローは、前日のフロローよりも支配的じゃなかったのですが、たなカジは不安そうに芝フロローの顔色を見ていて、ものすごく自己評価の低いカジモドに見えました。

達郎さんも、「自分なんか・・・」というところがあるけれど、たなカジの場合、相手からの評価に絶えず怯えているようにみえる。

だから、エスメラルダが世界の頂上でのシーンで教会にやってきて、カジモドの話をそのまま肯定したとき、「他人から丸ごと自分を受け入れてもらえる」という感覚を初めて、得られたんじゃないかなあと思いました

このシーンのたなカジ、すごく幸せそうで、身体能力がかなり高いのか手すりでぴょんぴょんはしゃぎまくっていました。

「陽ざしの中へ」では、達郎さんカジモドはかなり具体的に、自分が外の世界に飛び込んでいるシーンを思い起こさせてくれているので、達郎さんのこの歌で前日は泣けたのですが、

たなカジの「陽ざしの中へ」はまだまだ空想の域、という印象。外で幸せに過ごすというのが、他人との接触という意味も含めるなら、まさにこのエスメラルダと一緒に過ごした瞬間が、たなカジにとっての「陽ざしの中」という印象で、この日はこのシーンで涙が止まらず。

たなカジは、達郎さんカジモドに比べると表現が控えめな分、表情が印象的で、精神年齢も高く見えるから、エスメラルダがフィーバスとくっついてしまうシーンがかなりせつない。

あとカジモド登場シーン、最後のシーンで、カジモドー青年と切り替わるときの落差が大きく、ものすごくガツンときました。

そういえば、たなカジは汗がすごい、とよくツイッターで見かけていましたが、「陽ざしの中へ」ですでに床にぽたぽたと汗が落ちていたので、そのあとトプシーターヴィーのダンスシーンで、誰かが足をすべらせるんじゃないか、と心配してしまいました。(大丈夫でした。)

フロロー:芝 清道

この日、センターブロックのはじ側だったのですが、前日にもましてヘルファイアーの暴力的な圧に、しばし放心状態。。。

最高ですよ。。。

この日の芝フロローは、たなカジに対して昨日のたつカジに対してよりも怖くない。

でも、秋劇場で見たときは、逆に感じたからその日によって、同じキャストの組み合わせでも雰囲気が変わってくるんでしょうね。

芝フロローは、欲望を持つ自分に怯え人間としての弱さを感じさせてくれるフロローだと思います。

エスメラルダ:岡村美南

声がつややかで神々しいエスメラルダ。

どのエスメラルダも魅力的ですが、岡村さんが一番キリスト教的というのか、慈愛に満ちてマリア様に近いと思いました。

Eテレ「100分 de 名著」のノートルダムの鐘の回でも言っていたのですが、

カトリックの大助祭である芝フロローよりも、他人への慈悲が深く心がキリスト教的なのが、エスメラルダ。この点においては、岡村さんは原作のエスメラルダ像に近いのかもしれません。

しっとりの落ち着きのある女神のようなエスメラルダでした。

フィーバス:佐久間 仁

佐久間フィーバスはこの前も思ったけれど、秋劇場の時よりもすごく好き。

今までフィーバスって、私にとってはあまり印象の残る役ではなかったのですが、その理由がこの日の公演でわかったかも。

フィーバスは、良い意味であまりカジモドに興味がない。

憐れんでいないんですよね。

その分、カジモドとのかかわりが薄いように今まで感じていたのですが、佐久間フィーバスはすごくフラットで、憐れんでもいないし、カジモドと一緒にいるときは、友だちのようにふつうに接していて、

ああああ、フィーバスっていいやつだな~とつくづく思いました。

クロパン:阿部よしつぐ

この日の公演チケットをとったのには、「阿部クロパン、またいつみられるかわからない」というのもあります。

この作品の雰囲気をものすごく左右する役だと思うので、阿部さんの小悪党的、軽やかさ、人情みたいなものが、本当に大好き。

この日も堪能できました。

その他

この日も役者さんたちの顔がはっきり見える位置。かつセンターよりだったので、あらためてアンサンブルさんの激務ぶりがわかりました。

カジモドの友だち(ガーゴイル)だったり、敵だったり、父親のジュアン(佐藤圭一さん)ですら、ある場面ではカジモドを罵倒する役を演じていて、アンサンブルさんの気持の切り替えがとても大変そう。

メインの方たちだけでなく、アンサンブル、クワイヤ、、どのピースが欠けてもこの素晴らしい作品は成り立たないわけで、そのバランスの良さも、ノートルダムの魅力の一つだと思います。

そういえば、新カジモドデビューはこの次の日でしたね。

客席には、達郎さん、田中さんの先輩カジモドが見守っていたそうで。

田中さんは、同日のソワレでカジモドやるのに、後半カジモドを見守っていたなんて優しい!

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