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2022年劇団四季『ノートルダムの鐘』横浜・初日感想と新グッズ

劇団四季『ノートルダムの鐘』2022年5月21日、横浜KAATの初演に行ってきました。

ほんっと楽しみでした。

大聖堂に注ぐ光を見た瞬間、込み上げてくるものが😭

(開演前、客席からの写真撮影が可能になっています)

この公演を心待ちにしていたのは私だけでなく、当然観客の皆さんも同じだったようで、開演前の俳優さんたちが舞台に現れる数分前、客席のおしゃべりもなく静寂に包まれていました。この厳かな雰囲気、本当に最高です。

久しぶりに観劇できる興奮から情緒がぐちゃぐちゃで細かいところは記憶にないのですが、公演から一週間経った現在、記憶に残ったところを書き留めておきます。

ネタバレ含みます。

カジモド 金本 泰潤

この日のカジモドは金本 泰潤さん。「僕はどういうカジモドも好きだよ♪」なのですが、

前回横浜公演でデビューした泰潤さんカジモドが、とりわけ自分の好みのようで感想も残しています。大人びすぎてなく、幼児のようでもなく、ピュアな心のまま青年になったカジモド。

泰潤さんカジモドは「(心)が優しい(見た目)がモンスター」で、作品が意図しているカジモド像に近いように思う、と以前の感想記事に書いていました。

今回も基本その印象は変わらないのですが、最後のフロロー突き落としの時の怒りが2018年公演よりも強く、曲がった背骨をばきばき折りながら身体を巨大化させてフロローに掴みかかるところでは、カジモドが本当の怪物になってしまったようで、すごく悲しい気持ちになりました。

「(心)が優しい(見た目)がモンスター」は作品が意図しているだろう、と書きましたが、そんな単純なものではなく、人間は、良心~怪物的~のはざまを、誰でもゆらぎながら行き来し、その境界はたやすく超えてしまうものなのかもしれない、と思えました。

現実問題として今は戦争もあり、人間こそが悪で怪物と思い知らされる時があり、心は善と描かれるカジモドですら怪物になってしまう瞬間がある。

そんな現実を見せつけられたようなシーンでした。

フロロー 野中 万寿夫

野中フロローも、「良心~怪物」のゆらぎが自然で人間的。フロローは「人間であることを呪い」と言い、人間である以上、心が怪物になってしまうのを止められない自分を自覚し苦しんでいるのが、今回強く伝わってきました。

ヘルファイアで「私は悪くない」「悪いのはあの女(エスメラルダ)のせい」と歌うシーン、時にフロローのひどい責任転嫁に思えていたのですが、真面目な野中フロローは、エスメラルダに自己を破壊しつくされた哀れな犠牲者に見えました。

最後、大聖堂にあがってヨロヨロしている野中フロローをみると、エスメラルダの存在を完全に消さない限り、平和が訪れないと本心から思っていたのでしょう...

エスメラルダ 松山 育恵

2018年観劇の際、4人いたエスメラルダの中で最もジプシーらしいと感想を残していました。

踊りは妖艶で、ジプシーであることを受け入れ楽しんでもいる。カジモドを気にかけてあげなきゃ、という思いがひしひしと伝わってくる優しいエスメラルダです。

大人っぽいのに、カジモドに対してお姉さん的というのではなく、目線が一緒のように思えました。

だからか「世界の頂上で」の松山エスメラルダと泰潤カジモドが、すごく自然な「対」に見えました。

松山エスメ、強くてしっかりしていたのに、最後大聖堂でカジモドに「でもダメみたい」という言い方が弱々しくて涙腺崩壊。

2018年の松山エスメ含めて、こんなに落差のあるエスメラルダを見た事がなく、そばでエスメラルダを抱きかかえているカジモドの気持ちを考えたらたまらなくなりました。

フィーバス 佐久間 仁

佐久間さんフィーバス。以前より声が太くて迫力が増したような気がしました。なんとなく身体付きもがっしりされたのではないでしょうか。まさに隊長!という感じ。

サムデイで、今まではフィーバスはエスメラルダに寄り添っているように思っていましたが、佐久間フィーバスの戦場でのトラウマの深さを思うと、地獄を知っているからこそ、希望を見いだせない今、必死で自分たちがみることが出来ない未来を想像しようと、エスメラルダと一緒に祈りを込めているように見えました。

♪パリの人々よ~ の力強さ。そしてエスメを救えなかった深い絶望。 佐久間フィーバスのその後を考えるととても辛い。

今のノートルダムの鐘

このミュージカルは自分にとってとても大切な作品で、再演を心待ちにしていました。

「大好きなミュージカルをまた観劇できる」という気持でいっぱいだったのですが実際に観劇して、これほど現在の世界情勢とこの作品がリンクするとは考えてもみませんでした。

大聖堂の薔薇窓の前でエスメラルダが歌う「ゴッドヘルプ」。音楽やコーラスも美しくて毎回うっとりしながら聴いていた曲でしたが、今回はとても辛かった。「嫌われ うとまれ さすらう民」とジプシーのことを歌う箇所。今、ウクライナで起きている戦争で、多くの人が国外へ逃げようとしているとき、ロマの人たちは受け入れてもらえていない、とニュースでみました。

ロマはジプシーなどと呼ばれていた人たちで、15世紀が舞台の「ノートルダムの鐘」の世界と今、代わっていないんだなと。

そしてエスメラルダとフィーバスが絶望しながらも「いつか きっと夜は明ける」と希望を未来に託そうとする「サムデイ」を聞きながら、4年前この曲をKAATで聞いた時より、世界は後退していて、やりきれない虚しさや苦しさを覚えました。

ミュージカル「ノートルダムの鐘」は悲しい結末なのに、胸に美しさや光が残り、すがすがしい想いを抱きながら劇場を後にすることが多かったのに、今回は、舞台でみせられる人間の愚かさが現実とリンクし過ぎて、ある種の救いの無さのようなものも胸に残りました。

エスメラルダのように「誰かが気にかけてあげる」と、世界はもっとよくなるはずなのに。

「ノートルダムの鐘」新グッズが可愛い

今回のノートルダムの鐘のグッズがみんな可愛いくて、選ぶのが大変でした。まだ買うかも。

コンパクトミラー


今回、「世界の頂上で」のシーンがグッズに結構使われていて、コンパクトミラーも。

カジモドとエスメラルダの影絵が素敵で、買っちゃいました。

以前の公演で買ったキーホールダーの鐘と、2019年のディズニーオンクラシックで買った、ノートルダムの鐘のキャンドルと。

メモスタンド

鐘のデザインが素敵♪

ブックマーカー


以前、劇団四季のアンケートでどんなグッズが欲しいかの質問に、ブックマーカーと回答したことがあります。なので即買い!

パリの空が薔薇窓から透けてとても綺麗。

ペーパーシアタ―


作成はこれから。大好きなシーンなので大切に作らないと。

こちらはショッピングバッグ

あと、パスケースやポーチも可愛かったなぁ。

ノートルダムの鐘の好きな部分って数えきれないほどあるけれど、ノートルダム大聖堂が題材で、その存在自体が美しいから、グッズも素敵でお財布が大変(笑)

注意:KAATでのグッズ購入は現金のみです。

ノートルダムの鐘 横浜 初日 2022年5月21日(昼)公演 全キャスト

KAAT 神奈川芸術劇場〈ホール〉

カジモド 金本 泰潤
フロロー 野中 万寿夫
エスメラルダ 松山 育恵
フィーバス 佐久間 仁
クロパン 吉賀 陶馬ワイス

【男性アンサンブル】
野村 数幾
中田 雄太
光山 優哉
川原 信弘
中橋 耕平
飯村 泰志
手島 章平
大木 智貴

【女性アンサンブル】
岩城 あさみ
久居 史子
吉田 絢香
坂井 菜穂

【男性クワイヤ(聖歌隊)】
柳 隆幸
篠田 裕介
奥田 直樹
澤村 楽人
楠木 稔
真田 司
和田 ひでき
橋元 聖地

【女性クワイヤ(聖歌隊)】
宇津木 泰子
相原 れいな
平木 萌子
青栁 歌奈
北野 有希依
川目 晴香
織笠 里佳子
吉田 瑛美

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